あるひまじんの日記

今日も世はこともなし。

小説 inボルネオホテル

ボルネオホテル (角川ホラー文庫)ボルネオホテル (角川ホラー文庫)
(1993/04)
景山 民夫

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リング三部作の次はこれ読みました。またホラー。

やっぱり10年くらい前の本なんですがリングの本最後のほうに広告があって凄い気になってたもんで…。

一部ではファンも多かった「クリムゾンの迷宮」に似てるかなあという印象でしたがぜんぜん違いました。

ひょんな事からボルネオにある不気味な孤島ホテルに泊まる事になってしまった九人の男女。ボルネオに取材に来ていた旅行記者の戸井田修もそのひとり。

モンスーンの吹き荒れる天候に陸地との唯一の接点である橋がなぜか倒壊し退路を絶たれた一同。まるでイケニエを食べるがごとくホテル自体が意思を持って人間を狙う。プールは底なしの沼となり謎の怨念を孕み、100キロはありそうなサイドボードが宙に浮かんで人間を追いかけ、プールの底からは人食い毒ムカデが溢れだす。

戸井田と心理学専門家のアメリカ人アン・ドールトンはホテルに巣食う怨念の正体を見破り、その邪気を祓えるのか。


最初のうちからそれっぽい描写はあるものの完全に幽霊が相手なのかどうかは分からない、というのは読者も同じ状態から話が始まってます。そもそも主人公が幽霊なんか信用してないという人なのでとりあえず幽霊とか非現実的なイメージを持たず、目の前の現実を何とかしようという各々の奮闘がリアリティありました。ある意味サバイバル要素のあるホラーです。かまいたちの夜でも似たようなシナリオあったな。

一気に怖いシーンで引き付けておいてすべての原因や幽霊の正体は中盤頃にやっと判明してくるというのも面白いです。それまではホントにノーヒントというかわけもわからず怖いシーンの連続。まあ、怖いシーンと言えどもまあある意味王道的なホラーモノではよくある怪奇現象が主なのですが相手の正体が分からないのでやっぱり怖いです。

なんでボルネオを舞台にしたのかというのも読んでいるうちになんとなく分かったような気がしました。蒸し暑く湿度が常に100%近いねっとりとした空気が幽霊という存在と絡まるとこうもおぞましいものなのか。。

それ以外では国籍の違う宿泊客の個性や衝突がなかなか面白かった。非協力的で他人をイケニエにして自分だけは助かろうとしてるインド人とかリーダーシップを取りたがるオーストラリア人とか。なんか想像するとすぐ人物像が浮かんできます。

惜しむらくはラストがあっけなさ過ぎたかなあ。怨念の正体が判明してマイナスのエネルギーを吸収しまくる事で物凄く強い怨念の塊になったというのに○○の一言で一撃死状態という……なぜ○○があんな状態になったのかの説明も不十分で。。

それまでずっといろいろ頑張ってきた戸井田とアンは最後だけ傍観者みたいにして終わったのも残念かも。

でも最後の1ページ、あれは反則だよなぁw

ここにはあえて書きませんが、小説の内容とは違う意味で衝撃的なほど怖い事の書いてあるところがたった1ページだけ最後の最後にあるわけですが…マジで勘弁してください(((´・ω・`))