あるひまじんの日記

今日も世はこともなし。

キングダムたのしい vol.各キャラの史実版・秦編

引き続きキングダムネタ。

 

それまで中国史をあんまり読んだこともなかったためか、キングダムと史実との比較というのがなかなか面白くていろいろとまとめてくれているサイトやブログを見ていたのですが、一言で「このキャラの史実と最期」と言っても単純に討ち死にするだけでなく複雑に問題が絡み合っていることも多くてむずかしいのです。

 

 

簡単でもいいからそれぞれの主要人物の史実を調べたいなあと自分用としての目的もあってまとめてみましたよ。キングダム愛ゆえにほかの多数のサイト・ブログ様方がすでにまとめてくれているのも重々承知ながら…

書いてる方が中国の歴史にまったく疎い奴なので細かいところは端折ってあります。超絶ネタバレだよ。

言わずと知れたキングダム主人公。直情型の本能型。

公式にて「李信(りしん)」という人物がモデルだとされています。李信は諸説ありながらも生没年不詳、その出自も不明とのこと。それでも政に大いに信頼された武将だったというのは間違いなさそうです。

李信のエピソードとして有名なもので、楚との戦いでの啖呵っぷりがあります。

この戦にて李信は少ない軍(と言っても二十万ですが)で楚を落とすと啖呵を切るも、結局は窮地に陥り王翦に助けられる形で命を取り留めますが、本来であれば打ち首モノの大失言による大失態。それでも大王である嬴政は李信を処刑することはなく、李信もその後も将軍として中華統一までを共にしたというお話です。

これだけでも嬴政との強い信頼関係が伺えるところですね。もちろん、キングダムの漫画のような友達同士ではなかったと思いますが。

 さて李信の最期ですが、ここもまた謎に包まれています。中華統一までは大将軍として存命していたはずながら、その十四年後に起きた西楚と秦との戦争には名前が出てこなくなったとのこと。かなりの大将軍に出世していたはずなので、ゆくゆくは秦が滅びる事にもなるこの時の戦で出てこないのは違和感があります。

なので、既にこの時点では死亡していたと見るのが妥当なのですが、具体的にどういった経緯や理由で死んだのかが謎であるため、キングダムの漫画ではどのように描かれるのがが気になるところではありますね。

個人的には長かった戦の場からこっそりと離れてのんびりとした余生を過ごしてくれた、とか妄想しちゃいます。嫁さんが河了貂なのか羌瘣なのかはたまた別の女性なのかはともかく、釣りしたり畑仕事したりしてる信じーちゃんってのも良いなあ。

 

 

嬴政(始皇帝

嬴政こと始皇帝はあまりにも有名であるせいで詳しい史実も多く存在するようですが、とにかくあらゆることを成し遂げた大人物だったためにまとめきれそうもありません。w

幼い頃は趙に人質にされながらも助け出された後は政治的な手腕に若いうちから長け、成人式でもある加冠の儀を経て政敵でもあった呂不韋を退けながらも中華統一の基本的思想を歪めずに突き進み、法律を主体とした法治国家を目標と定めて六国に侵攻します。

結果的に言えば中華統一は成功し自らを始皇帝とするのですが、後継者となる人間や環境を育てなかったことや古くから続いてきた伝統を破壊するような政策を繰り返したこと、儒教を信奉する学者たちを生き埋めにするなどの残酷な行動もあってさしたる人気がなかったようです。

しかも最期は不老不死に取りつかれてしまい、水銀を飲むことでその力を得られると信じて飲み続けた結果……というオチ。

キングダムでのあのイケメンできりっとした政がまさか不老不死の妄想に取りつかれ自殺に近くあっさり死んでしまうというのはどうにも信じられませんが、当時の時代背景とも照らせばある意味で「大王らしい」死因でもあったのかもしれません。

権力と金を手にした者が次に欲するのは不老不死、とはキングダムよりもっと古い時代を描いた封神演義でも言われてますし。

 

 

成蟜(せいきょう)

漫画では序盤の悪役として登場した、嬴政の実の弟でありつつハリポタのマルフォイみたいな純血主義のイヤ~な奴……ながらも、後に登場した時は多少なりとも嬴政の影響を受けたのか嫌な奴ながらもなかなかな働きぶりを見せてくれます。

最終的には秦国内の屯留にて反乱の首謀者という濡れ衣を着せられる謀反事件に巻き込まれた末に窮地に陥りますが、その最期はそれまでの確執を払い落とし嬴政への最大級の信頼を見せてくれた、キングダムでも指折りの名シーンでもありました。

史実でも正当な王位継承を受け継ぐべく秦国で生まれ成長した成蟜。しかし父親であった子楚は呂不韋の介入もあってか趙から帰還した嬴政を太子(後継者)と決めてしまいます。幼いながらも恨みは計り知れるといったところ、実際にその後に成長した成蟜は表向きは嬴政に従いながらも屯留を攻め落とした後に屯留の民を抱え上げ、嬴政に対して反乱を起こします。漫画とは違い、実際に反乱の首謀者になっているわけですね。

最後まで徹底抗戦の構えを見せた成蟜たちに結局は大王である嬴政の鉄槌が下り全員が斬り殺され処刑されるという、実の兄弟ながらなんとも戦国時代らしい散り様を見せてくれる人物が成蟜でした。

 

 

昌文君(しょうぶんくん)

信と漂が野良で決闘という名の修行をしていたのを見初め、漂を連れて嬴政と引き合わせた人物、昌文君。その後の信が嬴政と出会うまでのキッカケを作った人物であり、言うなればキングダムという物語の火付け役になってくれたおじさんです。

序盤、まだ力を持たない嬴政にとっては一番の忠臣として立ち回る、王騎(おうき)や摎(きょう)と肩を並べて戦った武官でもありながら文官の才も併せ持つまさに有能な人物。成蟜を退けた嬴政が玉座についてからは文官として板について嬴政を支援し続けます。

実際、昌文君など「~くん」という名前はこの時代の中国で言えば肩書や敬称のようなもので本名は別にあったと思われますが、残念ながらそちらは史実では明らかになっていません。さらに昌文君の出自についてはやはり謎に包まれたまま。

ただし嬴政の片腕として文官ひいては丞相(相国という説もある)になったのは事実のようです。その最期は中華統一への戦のさなか、楚に行きたいという希望を出して却下され、苦肉の策として楚から一番近い秦国の辺境へ移る旅路の途中で死んだとされています。この事から、昌文君は楚と深いかかわりを持っており、死期を察して楚に近い場所へと行こうとしていたと考えられています。

昌文君が実は楚出身だったのではないかという説を裏付ける話では似た名前の昌平君の従者として楚からやってきたというものもあります。政や信にとっては父親のようなチリチリ髪おじさん、意外と謎の多い人物でした。

 

 

羌瘣(きょうかい

信の初陣で伍として出会った謎だらけの覆面剣士、その実態はとある刺客一族の末裔として血涙の末に巫舞という独特の剣技を身につけた神速剣の持ち主にして美しい女剣士、羌瘣でした。

実の姉に近く育った羌象(きょうしょう)が殺されたその仇を討つために戦に身を置きますが、それが果たされた後は正式に飛信隊ひいては秦軍を拠り所として戦闘の才能を発揮する一方、戦以外では信との甘酸っぱい関係もひとつのキングダムの見所です。

女剣士や刺客一族など、一見すると原泰久さんのオリジナルキャラにも見えますが羌瘣はれっきとした実在の人物です。ただしやはり女性ではなく男性だったという説が濃厚で、李信(信)たち飛信隊とは別行動をしていた事のほうが多かったようです。

趙との戦いで王翦と共に羌瘣は戦に赴きますが、そのまま次の相手となる燕との戦いにもつれ込んだ時点で急にその名前が消えてしまいます。おそらく、現在のキングダム最新話のもう少し先になるだろうあたりのストーリーと思われますが、その時に漫画での羌瘣がどうなるのかが今一番気になるポイントですね。

個人的には信との子供ができて引退~みたいなのが予想のひとつだったりします。w

 

 

呂不韋(りょふい)

人の好さそうな(?)顔をしながら実は悪巧みを百倍以上も持つ秦国丞相(のちに相国)、呂不韋

嬴政や秦軍たちが外敵との戦いに奮戦しているさなかでも悠々たる傍観の姿勢を崩さず、商人として培われた大変な財力と人材を武器に秦国を影から操ろうと画策していました。それでいて、力関係のせいで嬴政が積極的に呂不韋を糾弾することもできず、まさに嬴政にとっては目の上のたんこぶでしかない人物でした。

さて、史実ではこの呂不韋、趙ではなく衛(えい)という魏と韓の中間あたりにあった国の出身だったようです。商人として趙へ仕事に赴いた際に孤児のような少年を見つけ、ピンと来た呂不韋はこの子が大きな金になると確信したようです。

その予想は的中し、呂不韋のうまい立ち回りもあって少年は呂不韋を後見人とし子楚(しそ)という名で王位を受け継ぎます。この子楚こそが嬴政の実の父親なんですね。子楚が即位したと同時に丞相になり、大きな力と財を持った呂不韋は子楚の崩御後、嬴政が世に出てきてからも秦国の裏に居続けました。

しかし、決定的となったのは嬴政の母、つまりは太后の愛人だった嫪毐(ろうあい)と、その間にできた子供たちを利用とした毐国(あいこく)の出現。結果的に嫪毐は処刑されますが、それ以前に呂不韋太后とは不義があったという事実もあって死刑こそは免れても流刑に処され、最期は自殺という形で世を去ってしまいます。

漫画との相違がさほど少ない呂不韋の経歴、嬴政とやり方は違えど秦国を支えたいという部分だけは本当だったのかなあ、それでもやっぱり全部が嘘偽りだったのかなあと、読者にとっては戦とは別の意味で動きが面白い人物でもありましたね。

 

 

王騎(おうき)

クチビル大王との異名(?)を持つ王騎将軍。独特のオネエ系の語り口調とは裏腹の鬼神の如き強さと戦の才能とを併せ持つ無敵の大将軍です。キングダムでは序盤に李牧の計略に陥り討ち死にしてしまいますが、秦国にとって六将の生き残りの王騎という存在はあまりにも強大すぎる傑物でした。

死後も各地でその強さは語り合われたり比較されるあたり、時代のなかに飲み込まれ死のうとも魂は生き続ける、という言葉の体現をしてくれ続ける人物です。無論、その矛を受け取った信にとっては父師のようでもあり目標となる大将軍の姿そのものでもあり、王騎あってこその信の強さというのは過言ではなさそうです。

史実ではこの王騎、同時代に存在して漫画でも六将のひとりとされている王齕(おうこつ)との被りが目立つためか同一人物という説もちらほらするほど、意外にも実際の王騎はそこまで目立った人物ではなかった様子。

嬴政が秦国王として正式に即位した際に王騎は改めて将軍として任命されますが、その直後に急に死亡したとされています。理由も原因も不明なため、討ち死になのか病死なのかも判然としませんが、漫画での荘厳な姿と最期と比較するとあまりにもあっさりした生涯だったようですね。

 

 

王賁(おうほん)

信と合わせて同格であるだろう蒙恬(もうてん)は前回記事で書いたので割愛するとして…

王騎を分家の一雄とするなら、同じ王家の本家の血筋のエリート武将、王賁。生まれながらに才能があるうえで更に名師により戦い方を徹底的に叩き込まれ、努力も弛まず槍の名手となって信や蒙恬と肩を並べる将軍候補となっていく王賁です。

性格こそエリート過ぎてややトゲが多く信とはなかなか反りが合わないところですがその実力は折り紙付き、槍を操っての強さだけでなく時には策を練る事にも才能を見せます。ドラゴンボールで言えばベジータみたいな位置ですね。w

そんな王賁は史実では大変な功績を残した将軍とされています。李信よりもその手柄は大きく、なんと燕、魏、斉、代(趙が滅んだあとの新たな国)の四か国をまとめて陥落させてしまいました。最終的に中華統一を果たせたのは李信、蒙恬の力もあっての事ではありますが、王賁もまた単独で非常に強力な武将であったのは間違いなさそうです。

 

 

麃公(ひょうこう)

本能型そしてライオン型の勇猛たる武人、麃公。原泰久さんにより歯(牙?)と髪がまさに獅子を連想されるように描かれており、実際に猛烈な人物です。もちろん猪突猛進なだけではなく、持ち前の鋭い勘で策略や違和感をいち早く気づいて戦を動かす事にも長けています。戦を純粋に愉しめる、他には廉頗(れんぱ)くらいしか持たない才能(?)を持つのも魅力の一つです。

最終的には合従軍の将軍、龐煖の前に討ち死にしてしまいますが、その最期に鉄盾を託された信が嬴政と秦国を守ることを誓うシーンもキングダムでは最高の盛り上がりを見せてくれましたね。

王騎同様に漫画では大活躍を見せてくれる麃公、しかし史実でもやはり王騎同様にさしたる記述が見当たらない人物です。しかし、魏との戦いで三万もの首を討ち取ったというその短い記述のなかに将軍として辣腕を振るった姿が見えてくるようです。

 

 

昌平君(しょうへいくん)

武力は蒙武、知力は李牧、さらにイケメン高身長高学歴高収入(?)な向かうところ敵なしの昌平君。呂不韋の四柱ではありましたが早い段階から嬴政の思想に同意し、呂不韋が窮地に陥った毐国反乱の際に完全に呂不韋と決別し嬴政のもとに従うことを明言します。

その後は対合従軍や趙との戦いでの陣頭指揮を執り、総司令官として、そして時には自ら剣と馬を駆って戦に赴く事もある天才です。一方では河了貂(かりょうてん)や蒙毅(もうき)などを師事する軍師育成学校の校長(?)のような立場でもありました。

史実でもこの武略と知略の両才能は実際のところだったようです。呂不韋の四柱、つまりは配下のような位置ではありましたがそれは仮の姿、実態は楚の王族の血を引く人物だったのです。

嬴政のもとについてからも数多の戦の指揮を務めた昌平君、この類まれなる才能を発揮して楚の王となれば、と画策した項燕(こうえん)将軍などの手により、なんと昌平君は秦を裏切って楚についてしまいます。

楚の大将軍となった昌平君、対するのが秦の大将軍となる蒙武。この対決劇はキングダムでは避けて通れそうもないストーリーになる予想がありますね。

 

 

蒙武(もうぶ)

麃公とは別の方向に勇猛な筋肉系武人、蒙武。父に防戦主体の穏健な蒙驁(もうごう)、息子に気楽主義な蒙恬(もうてん)を持ちながらこの二者とはまったく異なる筋肉一代の武人です。楚との戦いで汗明(かんめい)を一撃のもとに葬ったり、窮地になるにつれてその豪力が発揮されるなど、およそ戦の申し子と言い換えても過言ではない存在感を放っています。

一方では呂不韋の抱える四柱のひとりですが、唯一の武官という事もあって政治にはそこまで関与しませんでした。

蒙武もやはり史実ではさして名前が出てきませんが、楚との戦いでは大きな成果をあげたのは事実のようです。常に王翦の副将という位置にいながらも楚と戦い尽くし、最後には楚の将軍になった昌平君との因縁の対決を経てこれを制圧しています。

昌平君は共に呂不韋の四柱だった事もある、いわば同僚という間柄。もともとは秦国の重鎮ながらも裏切ってしまい楚に仕え秦とは決別するというのが史実ですが、このあたりが漫画ではどのように展開するのか、これからが楽しみなひとつです。

 

 

王翦(おうせん)

登場は蒙驁(もうごう)の右腕として、しかし鉄仮面と口をあまり開かないミステリアスな性格のせいで敵なのか味方なのか不安になりやすい武将、王翦。廉頗(れんぱ)の判断では「自分を第一に考えた戦い方をする人物」という通り、自らが秦王になることもひとつの目標にあるのではないかと噂されている人物でもあります。

しかしその実力は確かなもので、「築城」というほかの武将が滅多に持たない知識を用いて戦場に砦を作ってしまうという才能を持っています。さらにもうひとつ、戦で戦った相手が自分の眼鏡にかなう場合に降伏と自分の配下になることを強いるというのも漫画ではたびたび登場するシーンですね。実の息子である王賁との絡みを見ているとそんなに良きパパではなかったようですが、秦軍にとって一角を担う将軍であるのは間違いないです。

その性癖から裏切りも懸念されかねない王翦、実は史実では完全無欠のまさに春秋時代では一、二を争う大将軍だったようです。現在の漫画では最新刊で描かれている趙との戦い、その先の燕、魏の三か国を滅ぼしたのは何を隠そう王翦です。同格だったはずの桓騎(かんき)が敗走したあと、悠々と各国を滅ぼして手柄を成し得ました。

続く楚との戦い、ここでは李信が少数の軍で討ち取るという啖呵を尻目に順当な軍勢を率いて窮地にあった李信を救う形で楚との戦いを優位に進め、やがて秦を裏切った昌平君を王と見立てた項燕(こうえん)と対決、勝利を収めてついに楚を滅ぼすことに成功します。

漫画での王騎並みの実力を史実で持っていたのがこの王翦だったのですね。どちらも本家と分家という違いはあれど「王家」の一族であったというのもまた面白いところです。

 

 

桓騎(かんき)

元野党のお頭だった人物が多くの手柄をあげて武将になりつめた……というだけでも面白い人物なのですが、桓騎を語るうえで外せないのはやはりその残虐性と異常性ですね。敵対していた兵士や武将、はては無抵抗な一般人までをも独特の処刑器具で拷問した挙句にその死体を相手の軍に送りつける、という、蒙驁や嬴政が良く許してるなあ、と呆れそうになるような戦い方が桓騎の特徴でもあります。

もちろんそれは精神的な攻撃となって相手軍を青ざめさせ恐怖により士気を下げたところで一気に、という、野党や山賊ならではと言うべき強さを持っています。外見もまさに危険なダンディズムにあふれた色気たっぷりの大人な男、正統派のイケメンとは違った姿も桓騎の魅力ですね。

しかし残念ながら(?)史実ではこうした野党出身だった等の記載はありません。ただし実力を持った武将だったのは間違いなさそうで、詳細な記述はないものの王翦や楊端和と共に趙に突撃してその喉元都市である鄴(ぎょう)を攻めます。

対鄴の本陣を任された桓騎は平原では相当の手練れだったものの、やはり李牧の前には足下が及ばなかったというべきか敗走の憂き目に遭うことに。このままでは秦王に処刑されると考えた桓騎はそのまま燕に逃亡したという説が濃厚ですが、李牧に敗れたという説もあり定かではありません。

漫画での今後を想像するなら、もし李牧に敗れても野党一家を多く従えた桓騎は逃亡しながらそのまま野党生活に戻ってのんびりとした(?)余生を過ごしたんじゃないかなと思ってます。

 

 

楊端和(ようたんわ)

山の民の王にして死王、楊端和。武勇に優れると共に美麗な女王剣士でもあるということからもキングダムでも屈指の人気を誇っています。漫画では序盤に嬴政が直々に秦国への協力を願い出て、それに応える形で楊端和たち山の民は成蟜一派と戦って咸陽を取り戻し、ひいては嬴政の即位の立役者になってくれます。

その後も楊端和たちは秦国に協力を惜しまず幾つかの戦いで加勢してくれます。同じく山の民(北戌)と近い位置関係にあった趙は山の民たちは完全に敵と見ていたのと比較すると常に親交を持ち共に協力体勢を取る楊端和たちは秦の隠れた底力でもありましたね。

楊端和も羌瘣同様、武将という記述はあるものの女性だとは明記されていない人物のひとり。さらに言えば山の民等でもなく、秦国の普通の武将でもあったようです。登場するのは嫪毐と太后による毐国反乱が起きた頃に魏の衍氏を討ち城を落としています。

政情大混乱のなかでの魏攻めでもありましたが、実際のところ魏の力はその時点の秦と比べれば小さなものでしかなく、成功は目に見えていたという話もあります。

その後、楊端和は王翦や桓騎と合併軍を組んで鄴、ひいては趙を攻めます。逃亡してしまった桓騎とは異なり王翦の副将だった楊端和はそのまま趙を滅亡させるところまで活躍しますが、それ以降の記録が見当たらず最期は謎とされています。

漫画での今後を考えれば山の民の王として戻って行ったか、あるいは後にまた何かの戦いで秦を救う一助になるのか楽しみですね。個人的には壁さんとラブってほしい……

 

 

さて、主要人物だけでも相当に数が多いので今回は秦国編として区切るとして、いまだ目が離せない李牧や楚軍、そして既に死んでいった武将たちなど、史実を調べるのもなかなかに楽しいので少しずつまとめてみようと思います!