あるひまじんの日記

今日も世はこともなし。

すぱなちゅの日々

最近はアメリカドラマのスーパーナチュラルにずっとハマっております。

 

かなり昔からやってた作品なのは知ってましたが、10シリーズ以上もある作品なせいもありなかなか見る機会がなかったのと、マニアックなネタ(いわゆる中二病)が多いので、どうしても一部のコアなファン以外はどんな話なのか語ってる人も少なかったというのが原因。

 

以下、ネタバレもあります。

 

 

 

 

 

スーパーナチュラル、日本語訳ではそのまま「超自然」となります。

X-FILEと似たようなドラマと思われがちですが、あっちは宇宙人とか超生命体とか人工生物とか、なんとなく科学チックなオカルトネタが多かったのに対してこちらはもっとファンタジー路線。

 

もっとも、ファンタジーと言ってもゲーム・オブ・スローンズみたいにガチガチの中世ファンタジー、ではなく、舞台はあくまでも現代、しかもアメリカシティ。摩天楼やらファーストフード、飛び交うアメリカンジョークが溢れる中でのファンタジードラマです。

 

主人公はふたり。ディーン・ウィンチェスター(ジェンセン・アレクス)サム・ウィンチェスター(ジャレット・パダレッキ)の兄弟です。

このふたりは幼少時にある体験をしてからというもの、人間たちに危害を加えるこの世ならざる生物たちを狩る「ハンター」という職に就いています。

ふたりの標的となる生物というのもの多岐に渡り、単純な怪物や妖怪の類だけではなく人間に取りついた悪霊や暗い思念、悪魔までもが相手となります。

 

アメリカドラマはハッピーエンドが多め、かつストーリーが複雑過ぎないというのも要素のひとつではありますが、このスーパーナチュラルも例のとおりにお気楽極楽の雰囲気が根幹。

特にこのディーンとサムの兄弟コンビが最高で、皮肉なジョークとコテコテのファーストフードを好むいい加減な兄ディーンと、野菜と知性と理性で生きている弟サムの随所に渡る兄弟愛がなによりの魅力。次点では彼らふたりの周囲人物、「家族」となる登場人物たちもそれぞれ魅力抜群です。

 

といって、決してコメディドラマではないので、けらけらと笑えるポイントはあんまりありません。

ほとんどの話が不可解事件の犯人である怪物を発見し戦うというのが基本的な流れ。手を変え品を変え人間に襲い掛かる化け物たちとイケメンなウィンチェスター兄弟が戦ってある時は窮地に陥ったりもして、ぼろぼろになりながらも勝利を掴むというアクションドラマです。

 

しかしここでも他のアクションドラマには見ないものとして、悪魔退治の儀式や呪文やらが当然のように存在し、それらの助力を得ながら戦う……というアニメチックとも言えそうな展開も多々あります。

悪魔退治に効果がある伝説の剣、あるいは悪霊たちを追い払う聖水などのアイテムもたくさん登場して、ちょっと古めのRPGにありそうな設定がてんこ盛り。

 

そしてこちらはアメリカならではと思えるのが気の利いたジョーク演出の数々。

ドラマ内でも何度もX-FILEとこの話との対比を登場人物たちのセリフとして出してきたり、しまいには「スーパーナチュラル」という名前の小説までドラマに登場してしまいます。さらにはこのスーパーナチュラル内のスーパーナチュラルは二次創作されたりもしていて、ディーンとサムのボーイズラブ話に花を咲かせる女の子までドラマの話に出てくる始末。

 

しかしもっとすごいのは、こうした「気の利いた悪ふざけ」すらも超常現象と捉えてひとつの事件としてストーリーとして作り上げてしまい、兄弟もそれにノリノリで突撃しちゃうというのが面白いんですよね。話自体は王道に近いのに変な意味で異色作という、すごい位置にあるドラマなんじゃないかと思ってます。w

 

さて、登場人物に少し触れましたが、とにかくレギュラー陣営たちは本当に魅力的。

ストーリーが進むと天使と悪魔という二大勢力との戦いが物語の大きな枠を占めますが、天使として登場したカスティエル(ミーシャ・コリンズ)を皮切りに悪魔の代表格クラウリー(マーク・A・シェパード)リリス(レイチェル・パティー他)、人間側からもウィンチェスター兄弟の良き相談役で指南役でもあるボビー(ジム・ビーヴァー、ハンターたちの酒場を経営するエレン(サマンサ・フェリス)など、時にはウィンチェスター兄弟よりも目立つキャラが脇を締めています。

 

他にも、一話限りでのチョイ役かと思われたキャラが数年後のシリーズで成長した姿で再登場したり、天使や悪魔や怪物たちもシリーズをまたいで再登場することも多いです。そのたびに過去とは裏腹な姿に見ている方も懐かしむと同時にドキドキな展開。特に一話限りとはいえ好きだったキャラが出てきた時は思い入れも深まります。

これはシーズン10以上もの長期間にわたって続いている本作品ならではの感慨でもありそうですね。

 

長いシリーズなのでまだ視聴途中ながら、いくら話が長くてもまったく飽きない構成も素晴らしいです。基本は兄弟愛と家族愛をテーマとしたウィンチェスター兄弟のロードムービーながらも、あれこれの怪物たちや勢力に翻弄されながら必死で生き残って、でもまた事件に巻き込まれる。

生きることや死ぬことがそこまで複雑ではなく描かれているうえに物語性も深く、気楽に一話さらっと見れる回といくつかにまたがった深刻な回とがほとんど同居しているにも関わらず見ていて苦痛にならない。

 

それにしてもここまで長いシーズンだと役者さんたちのリアル生活のほうが心配になってきてしまいます。そのあたりが明確になってしまったのがショーランナーであるアンドリュー・ダブのインタビュー記事。

dramanavi.net

ひとシーズンで20話以上、すべての回に登場しなければならないジェンセンとジャレットは人生の大半をこのスーパーナチュラルに捧げているようなもの。

ふたりとも名俳優でもあるので映画やドラマなど他の作品のオファーもありながら、スーパーナチュラルのために辞退するというのも何度かあったようです。いまではふたりとも家族のいる立場となってしまった以上、何度も長期間で取材等で出て行ってしまうのに本人も家族も悲しむのは想像に難くないところ。

 

ファンのひとりとしてはシーズンを通してディーンやサムが登場しないという悲しい今後の展開があろうとも、役者さんたちのためを思えばやっと休暇を取れたことをむしろ喜んであげるべきなのかと思います。

むしろ、そこまでの状態なのにドラマを終了させないで続けてくれる俳優さん含めた全スタッフさんたちにも感謝なのかもしれません。

 

 

スーパーナチュラルはX-FILE系のオカルト好きだけでなく、ファンタジー好き、RPG好き、兄弟好き、とにかくながーい長編ドラマ好きの誰にもにおすすめできるドラマです。アマゾンプライムで半分近くは一気見できちゃうので皆さんもぜひ。